コラム
開発秘話

KEIYOのものづくりの原点「フィルムアンテナ」

KEIYOは1986年、車載用アンテナメーカーとして創業しました。その中でも、透明フィルムの上にアンテナパターンを形成した「フィルムアンテナ」は、業界初の製品として大きく注目を浴びました。本ページでは一筋縄では決していかなかった「フィルムアンテナ」の開発秘話をご紹介します。

車載用アンテナのトップメーカーとしての地位を確立

KEIYOのものづくりの歴史は、外資系メーカーの技術者としてアンテナを開発していた前代表の山本が、20年近く培ってきたアンテナ技術をもとに独立したことから始まります。ロッドアンテナでこれまでにないデザインの製品を開発するなど、寡占状態だった市場に風穴を開け、気づけば「車載用アンテナのトップメーカー」と呼ばれるまでになりました。

法令の規制により、方針転換を迫られたのがターニングポイント

2001年、社外アンテナは外部突起規制の法令により、室内アンテナへの切り替えを余儀なくされました。まさにこれがKEIYOのターニングポイントとなります。アンテナをフィルムに印刷し、フロントガラスに貼り付けることを思いつき、フィルムメーカーに協力を要請しました。

約6ヶ月間、毎日徹夜で行い続けた受信感度の技術検討

できあがった試作品を計測機器車に取り付け、埼玉の秋ヶ瀬公園で毎日受信感度の技術検討を行いました。約6ヶ月間、徹夜でフラフラになりながらも、完成した業界初の製品は、発売後、大きく脚光を浴びることに。特許も出願しました。

品質を保ちながらも見た目にも妥協しない製品開発

フロントガラスへの貼り付けを目立たなくするため、薄さにこだわり開発を続けていく中で、2012年、車載用デジタル放送受信TV透明素子アンテナを開発。微細に加工されたメッシュ状のアンテナパターンを透明フィルム上に形成したこの製品、なんとメッシュを構成する1本はわずか6ミクロンという細さのため、肉眼では認識できません。世の中のあったらいいなを形にする、KEIYOのものづくりの原点がここにあります。製品について、詳しくはこちらをご確認ください。